使い方ガイド

MOTENASUで大量配信を行うための準備と
エラーメール(バウンスメール)対策について

はじめに

MOTENASUを導入いただきますと、FIDが構築するメールサーバを用いてメール配信をすることになります。
新しいメールサーバを使う際は長期的かつ安全に運用をしていただくためにも、いきなり大量配信を行うのではなく、徐々に配信量を増やすウォームアップを行う必要があります。
こちらのマニュアルでは、ウォームアップ配信とエラーメール(バウンスメール)対策について説明いたします。

STEP1ウォームアップとは

ウォームアップとはメールの配信元の信頼度(=レピュテーション)を得るための作業です。
多くの受信メールサーバでは、信頼度の低いメール配信元から大量のメールが送られてくると、疑わしい配信元として受信制限や受信拒否されることがあります。
このような事を防ぎ、正当な配信元だと認識されるように少量の配信から始め、徐々に配信数を増やしていく作業がウォームアップです。
ウォームアップを行わないで大量配信をした場合、メールがスパムメールとして認識されたり、ドメインが汚れ、メールの遅延や不達が発生したりする可能性があります。

STEP2ウォームアップの目的

・信頼度の低い配信元からの大量のメール配信はスパムメールとみなされやすいため、徐々に配信量を増やすことで信頼度を向上させます。
・段階的な配信により、スパムフィルタに引っかかってしまうリスクを軽減します。

STEP3ウォームアップの方法

(3)-1 一般的なウォームアップ方法
(1)月間に配信するメール配信数を計算し、それを30日分で割ります。
(2)配信初月の30日間は(1)で割り出した通数のメールを配信します。
例)月間9万通のメールを送る場合、初月の30日間は毎日3,000通ずつメールを配信します。

(3)-2 積極的なウォームアップ方法
(1)月間に配信するメール配信数を計算し、それを15日分で割ります。
(2)配信初月の15日間は1で割り出した通数のメールを配信します。
例)月間9万通のメールを送る場合、初月の15日間は毎日6,000通ずつメールを配信します。

STEP4バウンスメールとは

バウンスメールとは、メール配信時に何らかの理由によってエラーが発生し、受信者に届かずに配信元のメールサーバに戻ってしまうメールです。
エラーには大きく分けて2種類あります。
(1)永続的エラー
メールアドレスが存在しない場合やフィルタリングによって配信不可なメールアドレスに配信した場合のエラーです。
MOTENASUでは550エラーに該当します。
(2)一時的エラー
受信者のメールボックスの容量オーバーや、受信者側のネットワーク不備などで配信出来なかった場合のエラーです。
受信者がメールボックスを整理するなどして問題が解決した場合は着信する可能性があります。
MOTENASUでは552エラーに該当します。

STEP5エラー対象者に配信を続けるデメリット

エラー対象となるメールアドレスに配信を続けるとメール配信元の信頼度が低下し、携帯キャリアやインターネットサービスプロバイダー(ISP)から不正な配信元メールアドレスと認識されてしまい、
迷惑メールと判定される確率が上がる、特定のメールドメイン宛てに配信出来なくなる(受信拒否される)という事態につながりかねません。
その場合は配信元IPアドレスの交換、または配信元メールドメインを変更するまで配信が正常に着信しない場合もあります。

またバウンスメールの発生率がしきい値を超えると、配信元メールサーバが配信を強制停止する場合があります。
(しきい値はメールサーバサービスによって異なり、また予告なく変更されることもあります。)
特に大量配信では配信の母数が多いため、バウンスメールの発生率が高くなりやすい傾向にあります。
強制停止になった場合は配信元メールサーバを変更し、再度ウォームアップが必要です。

配信元メールサーバの変更は、MOTENASUが配信元メールアドレスを使用できるようにするため
ドメイン管理サービスでのDNSレコードの設定し直し(各クライアント実施)や
新たな配信元メールサーバを構築するための追加費用がかかる場合がございます。
再度のウォームアップも必要なため、本格的な配信が行えるようになるまでの時間も要します。

STEP6MOTENASU導入後のバウンスメールを減らすには

過去に配信エラーになったことがあるメールアドレスが分かっている場合は、MOTENASUにリード(顧客)情報をインポートする際に配信エラー実績もあわせてインポートください。
MOTENASUは550エラー(永続的エラー)のメールアドレスには配信処理を行わないため、
MOTENASUから配信した際に550エラー(永続的エラー)の発生を防げます。
※552エラー(一時的エラー)は受信者の状況によって着信する可能性があるので配信処理いたします。

ウォームアップを行い少しずつ配信することで、バウンスメールが発生しても発生率は急激に上がらないようにする効果も期待できます。