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転換率分析

1転換率分析概要

転換率分析は、顧客の購入ステージ(F1〜F5)間の転換率を分析し、顧客のロイヤルティ向上とLTV最大化を目的とした分析ツールです。

転換率分析の主要指標

  • F1→F2転換率: 1回購入から2回目購入への転換率
  • F2→F3転換率: 2回購入から3回目購入への転換率
  • F3→F4転換率: 3回購入から4回目購入への転換率
  • F4→F5転換率: 4回購入から5回目購入への転換率
  • 最優良顧客LTV: 5回以上購入顧客の平均購入金額

各ステージの定義は購入回数に基づいており、F1(1回)、F2(2回)、F3(3回)、F4(4回)、F5(5回以上)となっています。

2フィルター設定

分析期間を指定して、転換率分析のデータを絞り込むことができます。

必須パラメータ

  • * 開始日: 分析開始日(YYYYMMDD形式)
  • * 終了日: 分析終了日(YYYYMMDD形式)

フィルター設定により、特定期間での顧客の購入行動変化や、転換率特性を把握できます。

3転換率サマリー

ダッシュボード上部に表示される主要KPIの概要です。

表示される指標

  • 総顧客数: 分析期間中に1回以上購入した全顧客数
  • F1→F2転換率: 1回購入から2回目購入への転換率
  • F2→F3転換率: 2回購入から3回目購入への転換率
  • F3→F4転換率: 3回購入から4回目購入への転換率
  • F4→F5転換率: 4回購入から5回目購入への転換率
  • 最優良顧客LTV: 5回以上購入顧客の平均購入金額

これらの指標により、顧客のロイヤルティ進行状況と収益貢献度を一目で把握できます。

計算方法

  • 転換率の計算: 次ステージ顧客数 ÷ 現ステージ顧客数 × 100
    例: F1顧客1,000人、F2顧客530人 → F1→F2転換率53.0%
  • 最優良顧客LTVの計算: 5回目購入時の購入金額の平均値
    例: F5顧客の5回目購入金額合計 ÷ F5顧客数
  • 総顧客数の定義: 分析期間中に1回以上購入した重複なしの顧客数

4ステージ別転換率詳細分析

各ステージ間の詳細な転換データを表形式で表示します。

詳細テーブルの項目

  • ステージ移行: 転換パターン(例:F1→F2)
  • 移行前顧客数: 転換前のステージ顧客数
  • 移行成功数: 次ステージに転換した顧客数
  • 転換率: 転換成功率(パーセント)
  • 平均移行日数: ステージ移行にかかる平均日数
  • ステージ移行時平均購入金額: 次ステージへ移行時の平均購入金額

この分析により、どのステージで顧客の離脱が多いか、また転換促進のタイミングを特定できます。

詳細指標の計算方法

  • 転換率: 移行成功数 ÷ 移行前顧客数 × 100
  • 平均移行日数: (次回購入日 - 前回購入日)の全顧客平均値
  • ステージ移行時平均購入金額: 次ステージ移行時の購入金額の平均値

5ステージ別転換率推移

月次での転換率推移を線グラフで可視化し、転換率の変動トレンドを分析します。

推移分析のポイント

  • 季節性の把握: 特定月での転換率変動パターン
  • 施策効果の測定: マーケティング施策後の転換率変化
  • 異常値の検知: 通常とは異なる転換率の月を特定
  • 長期トレンド: 転換率の改善・悪化傾向の把握

各ステージの転換率が色分けされて表示され、視覚的にトレンドを把握できます。

月次転換率の計算

  • 月次転換率: 各月の次ステージ顧客数 ÷ 各月の現ステージ顧客数 × 100
  • 累積購入回数: 顧客の月次購入回数を累積して各ステージを判定
  • 対象期間: 分析開始日~終了日の全月を対象に計算

6顧客ステージファネル分析

各ステージの顧客数を棒グラフで表示し、顧客の流れを視覚的に把握できます。

ファネル分析の見方

  • F1(初回顧客): 1回購入した顧客群(最も多い)
  • F2(リピーター): 2回購入した顧客群
  • F3(常連顧客): 3回購入した顧客群
  • F4(優良顧客): 4回購入した顧客群
  • F5(最優良顧客): 5回以上購入した顧客群

このファネル分析により、どのステージでの離脱が多いかを特定し、重点的な施策対象を決定できます。

7月別コホート分析

購入開始月別にコホートを作成し、長期的な転換パターンを分析します。

コホート分析の活用方法

  • 購入回数別分析: F1〜F4の各ステージでのコホート追跡
  • 月次転換率: 1ヶ月後、2ヶ月後の累積転換率
  • 年度別比較: 対象年度を指定したコホート分析
  • 最終転換率: 期間終了時点での最終転換率

コホート分析により、顧客の購入サイクルや転換タイミングを詳細に把握できます。
特定のステージ(F1〜F4)を選択して、次のステージへの転換状況を分析できます。

コホート分析の計算方法

  • コホート基準: 指定ステージに最初に到達した月でコホートを定義
    例: 2025年1月にF1到達した顧客群をコホートとして追跡
  • M1〜M6転換率: コホート月から1〜6ヶ月以内に次ステージに転換した顧客の割合
    例: M3転換率 = 3ヶ月以内にF2到達した顧客数 ÷ コホート総数
  • 最終転換率: 分析期間終了時点での累積転換率
  • 計算式: 転換顧客数 ÷ コホート総顧客数 × 100

8データ解釈と活用方法

転換率分析の結果を効果的にビジネスに活用するための指針です。

分析結果の活用ポイント

  • 低転換率ステージの特定: F1→F2転換率が低い場合、リピート促進施策が必要
    具体例: 初回購入後30日以内のメール配信、割引クーポン提供
  • 高LTV顧客の育成: F4→F5転換率を向上させることで高収益顧客を増加
    具体例: VIP会員制度、専用サポート、限定商品の先行案内
  • 離脱防止施策: 転換率低下月に実施された施策の見直し
    具体例: A/Bテストによる最適なタイミング・内容の検証
  • 顧客育成期間の最適化: 平均移行日数を参考にしたフォローアップタイミング
    具体例: 平均45日で転換なら30日目にアプローチ開始

注意点・分析制約

  • 除外データ: 削除・キャンセルされた注文は分析から除外されています
  • 異常値処理: 1,000万円を超える異常に高額な注文は分析から除外されています
  • 決済確定済み注文のみ: 決済が完了していない注文は対象外です
  • 分析期間: 指定した期間内の注文データのみを対象としています
  • ユニークユーザー: 同一顧客の重複は自動的に排除されています