スコアリング
スコアリングとは、個々のリード(見込み顧客)が取った行動を数値化し、評価する機能です。
このスコアを指標として、マーケティング施策の対象となるリードを抽出することができます。
1スコア付与の準備
「リード登録したら+10」「メール開封したら+3」などのように、何をしたら(行動タイプと呼称します)いくつスコアを付与するかを設定します。
マイナスの値を付与することも可能です。
行動タイプは、リード一括更新やシナリオ内でスコアを付与する際に使用します。
なお各行動タイプは名称・区分・デフォルト値の変更が可能です。行動タイプ項目の追加・削除はできません。
2スコアリング管理の準備
リードに付与したスコアを管理するための設定を行います。
(1)スコア通知設定
リードが保有するスコアの値が到達スコアの設定値を超えた場合、指定したメールアドレス宛に通知メールを送ります。(1日1回)
(2)スコアリングステージ登録
スコアリングステージを設定します。スコアリングステージとは、リードが現在見込み顧客としてどれ程のレベルに到達しているかを判断するための指標を示すものです。
スコアリングステージごとにスコア値の範囲を設定し、その範囲と各リードの獲得スコアを比較することで、リードが属するスコアリングステージを振り分けます。
ここで設定するスコアリングステージは、翌日にスコア集計画面、スコアチャート画面の集計結果に反映されます。
スコアリングステージ一覧画面より、設定したい全てのスコアリングステージの項目を設定し、「登録」ボタンをクリックして一括で登録します。
スコアリングステージ名
任意のステージ名を入力します。上の行ほど顧客としての見込みが低いステージを、下の行ほど見込みが強いステージを設定します。
スコア範囲
対象のステージのスコア範囲を設定します。1行目のスコア範囲開始は 0 を設定してください。
スコア範囲終了に対し、1行下のスコア範囲開始は連続したスコア値を設定する必要があります。
スコアリングステージは必要に応じて増減させることができます。
スコアリングステージを追加する場合、「スコアリングステージ追加」ボタンをクリックします。
スコアリングステージを減らす場合、不要な行の「削除」ボタンをクリックします。
3リードにスコアを付与する
(2)自動(シナリオ)でのスコア付与
「シナリオ対象に抽出されたらスコア付与」「シナリオでメールを送ったらスコア付与」のように、シナリオ内の分岐とアクションの組み合わせでスコアを付与します。
4スコアの状況を確認する
スコア集計分析では、リードのスコアリング状況を可視化し、ステージ別・行動タイプ別の獲得スコアを詳細に分析できます。
リードナーチャリングの効果測定やスコアリングロジックの妥当性検証に活用できます。
主な分析項目
- ステージ累計数: ランク別のリード分布状況
- リード数推移: ステージ別の月次推移グラフ
- 獲得スコア一覧: 行動タイプ別のスコア獲得状況
- 獲得スコア詳細: シナリオ・行動タイプ別の詳細集計
- リード別スコア詳細: 個別リードのスコア明細
期間指定やステージフィルタを活用することで、特定期間やターゲット層に絞った詳細分析が可能です。
▼フィルター設定
スコア集計分析では、以下のフィルター条件で分析対象を絞り込むことができます。
開始日-終了日
分析対象期間を指定します。スコア獲得日や行動発生日を基準に集計されます。
デフォルトでは直近3ヶ月が表示されます。
スコアリングステージ
特定のステージに絞って分析できます。
スコアリング設定で作成したステージ名が選択肢として表示されます。
ステージ名のカスタマイズについて
スコアリングステージ名は全て自由にカスタマイズが可能です。
業務に合わせて「ホットリード」「ウォームリード」「コールドリード」「Aランク」「Bランク」などの名称を設定できます。
スコアリング設定画面でステージを作成・編集することで、分析画面のフィルタ選択肢に反映されます。
リードコード
特定のリードを検索・絞り込むことができます。
個別リードのスコア履歴を確認する際に使用します。
フィルター活用例
特定ステージのリードに絞った月次推移を確認したい場合
スコアリングステージで該当のステージを選択し、開始日-終了日で分析期間を指定します。
▼ステージ累計数
各スコアリングステージに属するリードの累計数を表示します。
リード全体のステージ分布を一覧で確認できます。
表示項目
- ステージ: スコアリング設定で作成した全てのステージが表示されます
- 対象者数: 各ステージに属するリード数
活用方法
- ステージ間のリード分布バランスの確認
- 高ランクステージへの移行状況の把握
- ナーチャリング施策の効果測定
分析のポイント
最上位ステージの対象者数が多い場合は、購買意欲の高いホットリードが多数存在することを示します。
営業アプローチの優先順位付けに活用できます。
▼リード数推移
ステージ別のリード数の月次推移を折れ線グラフで可視化します。
各ステージのリード数の増減トレンドを時系列で把握できます。
表示項目
- 各ステージ: スコアリング設定で作成した全てのステージのリード数推移(折れ線)
- X軸: 月(2025年01月、2025年04月など)
- Y軸: リード数
活用方法
- 高ランクステージへの移行トレンドの確認
- スコアリング施策の効果検証
- 季節性や施策実施前後の変化分析
グラフの見方
上位ステージの折れ線が右肩上がりの場合、スコアリング施策が効果的に機能し、
購買意欲の高いリードが増加していることを示します。
▼獲得スコア一覧
行動タイプ別の獲得スコアをスタック棒グラフで可視化します。
各行動タイプがスコア全体に占める割合を視覚的に把握できます。
表示項目
各行動タイプ別の獲得スコアが色分けされたスタック棒グラフで表示されます。
主な行動タイプ
- リード登録: 新規リード登録時のスコア
- LINE友だち登録: LINE公式アカウント友だち登録時のスコア
- メール開封: メール開封行動で獲得したスコア
- コンバージョン: コンバージョン達成で獲得したスコア
- セグメント: 特定セグメントへの該当時のスコア
- WEBアクセス: Webサイト訪問で獲得したスコア
- WEB滞在時間: サイト滞在時間に応じたスコア
- WEBアクセス回数: アクセス回数に応じたスコア
- 行動1~5: カスタム行動で定義された任意の行動スコア
活用方法
- どの行動タイプがスコア獲得に貢献しているか確認
- 施策別の効果測定(例: メール施策の効果検証)
- スコアリングロジックのバランス調整の判断材料
分析のポイント
特定の行動タイプのスコア比率が高い場合、その行動が主なスコア獲得源となっています。
例えば、WEBアクセスの比率が高ければコンテンツマーケティングの効果が高く、
メール開封の比率が高ければメール施策が効果的に機能していることを示します。
▼獲得スコア詳細
行動タイプとシナリオ名ごとの獲得スコアを詳細テーブルで表示します。
個別シナリオのスコア獲得実績を詳細に確認できます。
表示項目
- 行動タイプ: リード登録、LINE友だち登録、メール開封、コンバージョン、セグメント、WEBアクセス、WEB滞在時間、WEBアクセス回数、行動1~5など
- シナリオ名: スコアリングシナリオの名称
- スコア: 1行動あたりの付与スコア
- 付与回数: 該当行動が発生した回数
活用方法
- スコアリングシナリオ別の効果測定
- 特定シナリオの行動発生頻度の確認
- スコア設定の妥当性検証
確認ポイント
付与回数が多いシナリオは、リードの行動頻度が高いことを示します。
一方でスコアが低い場合は、スコア設定の見直しを検討する余地があります。
ソート・絞り込み機能
列ヘッダーをクリックすることで、スコア順・付与回数順などでソートできます。
▼リード数推移詳細
ステージ別のリード数を月次集計したテーブルを表示します。
リード数推移グラフの詳細データを数値で確認できます。
表示項目
- 日時: 集計月(2025年01月、2025年04月など)
- 各ステージ: スコアリング設定で作成した全てのステージのリード数
活用方法
- 月次レポート作成時の正確な数値確認
- 前月比・前年同月比の算出
- エクスポート機能でExcel分析への活用
データの見方
上位ステージのリード数が前月比で増加している場合、スコアリング施策が効果的に機能し、
高スコアリードが増加していることを示します。
▼リード別スコア詳細
個別リードごとのスコア詳細を一覧表示します。
特定リードのスコア獲得状況や行動履歴を詳細に確認できます。
表示項目
- リードコード: リードの識別番号
- ステージ: 現在所属しているスコアリングステージ
- 行動タイプ:スコア: 獲得した行動とスコアの詳細(例: コンバージョン: 45, メール開封: 14, WEBアクセス: 9)
- ※表示される行動タイプ: 該当リードが実際に行った行動のみが表示されます
- 合計スコア: リードの総獲得スコア
活用方法
- 高スコアリードの行動パターン分析
- ホットリードの特定と営業アプローチ優先順位付け
- 特定リードのスコア獲得履歴の確認
- スコアリング閾値の妥当性検証
営業活用のポイント
合計スコアが高く、コンバージョン行動の多いリードは、購買意欲が高いホットリードです。
営業チームへの引き渡しや優先的なフォローアップの対象として活用できます。
スコア閲覧リンク
各リードの「スコア閲覧」リンクをクリックすると、該当リードの詳細なスコア履歴を確認できます。
▼データエクスポート機能
スコア集計データをCSVやExcel形式でエクスポートできます。
Looker Studio画面右上のダウンロードボタンから実行できます。
エクスポート可能なデータ
- ステージ累計数: ステージ別のリード数データ
- リード数推移詳細: 月次のステージ別リード数
- 獲得スコア詳細: 行動タイプ・シナリオ別のスコアデータ
- リード別スコア詳細: 個別リードのスコア明細
活用方法
- Excel・スプレッドシートでの詳細分析
- 月次レポート資料への添付
- 営業チームへの高スコアリストの共有
- 社内報告用データの加工
エクスポート時の注意点
エクスポートされるデータは、フィルター設定で絞り込んだ条件が反映されます。
全データをエクスポートする場合は、事前にフィルターを解除してください。
▼活用シナリオ例
スコア集計分析の具体的な活用シナリオを紹介します。
シナリオ1: ホットリードの抽出と営業連携
- 「ステージ累計数」で最上位ステージのリード数を確認
- 「リード別スコア詳細」で該当ステージのリストを抽出
- 合計スコアが高く、コンバージョン行動の多いリードを特定
- 該当リードリストをCSVエクスポートし営業チームへ共有
シナリオ2: スコアリングロジックの効果検証
- 「リード数推移」で高ランクステージへの移行トレンドを確認
- 「獲得スコア一覧」で行動タイプ別のスコア比率を分析
- 「獲得スコア詳細」で個別シナリオの効果を確認
- 効果の低いシナリオのスコア設定を見直し
シナリオ3: ナーチャリング施策の効果測定
- 期間フィルタで施策実施前後の期間を指定
- 「リード数推移詳細」で各ステージの増減を数値確認
- 「獲得スコア一覧」で行動タイプ別の変化を分析
- 施策効果をレポート化し次回施策の改善に活用
継続的な活用のポイント
週次または月次で定期的にスコア集計データを確認し、
リードナーチャリング施策の効果をモニタリングすることで、
スコアリングロジックの継続的な改善が可能になります。